小説ブログ

やられたらやり返せ|リミット29話

ネクストバッターズサークルに座る仟(かしら)の頭の中は、遠矢(とうや)の言葉でいっぱいだった。 (遠矢(とうや)さんに策はない……。逆転した木村(きむら)監督は、負けた事がない。点差は3……) 「ファール、バッターアウト」「え?要(かなめ)?」 驚いた仟(か…

ギリギリの攻防戦|リミット28話

二宮(にのみや)のタイムリーでついに一点差となった西島(せいとう)高校対 梯(かけはし)高校の練習試合。木村(きむら)監督が動いた直後に始まった怒涛の四連打。 さらにノーアウト満塁で迎えるは、四番キャッチャーの九条(くじょう)。 しかし、西島(せいとう)…

限界突破|リミット27話

五回の裏、ワンアウトランナーなし。マウンドにいる梯(かけはし)バッテリーの雰囲気が変わった。ネクストの遠矢(とうや)がバッターボックスへ向かう途中、一奥(いちおく)が後ろから肩を掴んだ。 「遠矢(とうや)、気をつけろ!ここから何かしてくるぞ」 遠矢(…

次なる段階へ|リミット26話

マウンドからキャッチャーの九条(くじょう)がホームへ戻り、三番の神山(かみやま)が左バッターボックスへと入った。 神山(かみやま)は初球・二球目とフォークを狙って見極めようとしたが、九条(くじょう)はそれがわかっているかのようにシュートを二球続け、…

フォークを狙え|リミット25話

「小山田(おやまだ)!お前なら打てるぞ!自信を持てー!」「白城(しらき)……」 二年の小山田(おやまだ)は、バックネット越しに叫んだ白城(しらき)をチラッと見ただけで直視できなかった。そのまま小山田(おやまだ)は右バッターボックスへと入って構えた。 そ…

グラウンドに応えろ!|リミット24話

梯(かけはし)ナインが三塁ベンチへ下がると、ネクストバッターの九条(くじょう)を含め、木村(きむら)監督は全員を集合させた。 「今の君たちでは、あのバッテリーから得点するのは難しいでしょうな」 不満顔のメンバーもいるが、九条(くじょう)は厳しい表情…

木村マジック|リミット23話

「タイム!」 球審の声の後、木村(きむら)監督は松原(まつばら)と九条(くじょう)のバッテリーを三塁ベンチ前へ呼び寄せた。 「松原(まつばら)君。キミはどうしてオーバースローで投げているのですかな?本来の君は、サイドスローのはずです」「監督!……何故…

野球バカの聖地|リミット22話

続く二球目、九条(くじょう)は同じくど真ん中のストレートを要求した。 そして、セットから松原が足を上げたその時だった。 「走ったぁ!」 突然サードの二宮(にのみや)が叫ぶ。その声に九条(くじょう)と一奥(いちおく)は、ほぼ同時に三塁側を見た。 三塁ラ…

心の闇|リミット21話

「しゃあ!」 五番村石(むらいし)の打球は三遊間を抜けた。その打球を見た瞬間、キャッチャーの九条(くじょう)は下を向いた。 (やはりか……西島(こいつら)の打力を上げていたのは、一奥(いちおく)だったのか……) 九条(くじょう)は座ったまま、握られた右手を見…

確信のその先|リミット20話

神山(かみやま)は、ネクストバッターズサークルから仟(かしら)の姿を険しい表情で見ていた。 (双子(あいつら)の打撃が元々高いのはわかっている。だが、ホームランを打った仟(かしら)は明らかに普段の姿と違って見えた。一体何が起こったんだ?松原(まつばら…

【読まなきゃ損!】魔法のiらんどで出会った好きな小説を紹介する

現在ふうレターで小説らしきものを書いてますが、僕は30数年生きてきて小説を書いたことはありませんでした。 書き始めたのは、三年半前になります。 きっかけは、みたいアニメがなかったから。 こんなアニメがみたい! そう思って、絵は書けないので文字を…

逆襲への足音|リミット19話

(イケる!) ニヤつくバッターの七見(ななみ)がフルスイングする。 バシーン「ストライク」(なにっ?球速が上がった?) 空振りした七見(ななみ)は、驚いてマウンドの一奥(いちおく)を見た。しかし一奥(いちおく)の目は、バッターの七見(ななみ)を見ているよう…

それぞれが目指すもの|リミット18話

「おい、一奥(いちおく)!なんだ?その球は!」「ん?あぁ……白城(しらき)か……」 一奥(いちおく)の言った名前を聞き、斜坂(ななさか)がバックネット裏の階段を見上げた。グラウンドを見つめる白城(しらき)の顔を見つめ斜坂(ななさか)は「おおー!」と叫びなが…

中学時代のバッテリー再び|リミット 17話

九条(くじょう)は左バッターボックスに入ると、マウンドの一奥(いちおく)を睨みつけていた。 一奥(いちおく)と九条(くじょう)の二人は、中学時代の優勝バッテリー。一奥(いちおく)の球を受けていた九条(くじょう)は、当然一奥(いちおく)の欠点を熟知している…

瞳の奥の世界|リミット16話

「集合か。行くぞ、一奥(いちおく)」 杉浦(すぎうら)に強引に右腕を引っ張られ、一奥(いちおく)はよろけながら立ち上がった。 両チームが整列する中、トボトボ歩いてきた一奥(いちおく)は最後尾に並んだ。深くかぶった帽子のつばで、一奥(いちおく)の目は見…

ミスマッチ|リミット15話

一奥(いちおく)が目にしたのは、一奥(いちおく)と同じ上橋中(じょうばしちゅう)の全中優勝メンバーたちだった。 信じられないといった表情で、自然にまばたきが増える一奥(いちおく)。スタスタと歩いてきた梯(かけはし)高校の木村(きむら)監督は、一塁ベンチ…

激戦の予感|リミット14話

「ヤバイよー!」 「ヤバイぜー!」「二人とも、言葉の使い方が違います。そんなに嬉しそうに言わないで下さい」 一塁ベンチ前でキャッチボールをする一奥(いちおく)と要(かなめ)は、腕のストレッチをする仟(かしら)も含めて試合が待ちきれない様子だった。 …

バトルアニメの主人公は、右利き設定がルールなのか?箸がみんな右だぞ?

スポーツアニメの左利き最強はよくいるけど、バトルアニメのキャラって右利き最強が多くない?これみんな気づいてた?僕は今気づいたんだけど。特にわかりやすいのは異世界アニメ!剣を右で振り回すキャラばかり。これにはどんな理由があるのか?世界の右利…

伝統を作りし者と受け継ぐ者|リミット13話

「紀香(のりか)監督、お久しぶりです」「えっ!?」 聞き慣れた声を耳にした紀香(のりか)監督は、驚きながら振り向いた。一塁ベンチの入り口から響いたその声は、とても懐かしいものだった。「木村(きむら)……さん?」 そう言った紀香(のりか)監督だったが、…

やっぱりドMですよ?|リミット12話

「ちょっと待て!一奥(いちおく)」「この声は……杉浦(すぎうら)先輩なんだよなぁ……」 一奥(いちおく)は、苦笑いしながら三塁ベンチの杉浦(すぎうら)を見た。「なんで嫌そうなんだよ!」 怒鳴る杉浦(すぎうら)に、一奥(いちおく)は両手を合わせた。「頼むよ!…

2つの花|リミット11話

野球を楽しみ出した仟(かしら)は、アウトコースの出し入れのみのリードを始めた。一奥(いちおく)はシュートとスライダーをツーシームに変え、ストレートはフォーシームで投げる。 気持ちで負けていた鶴岡(つるおか)は、外のツーシームシュートを二球振らされ…

超えられない壁|リミット10話

白城(しらき)に気づいた紀香(のりか)監督は、ニコニコしている要に向かって叫んだ。「要(かなめ)!」 「はい!」 ビックリした要(かなめ)は、直立不動になった。「監督。私が白城(しらき)さんを連れて来ましたぁ!」 元気よく右手を上げて答えた要(かなめ)に…

リード対決の奥深さ|リミット 9話

「さぁ、練習を始めるわよ!」 教員スーツのまま現れた紀香(のりか)監督が手を叩き、一塁側ベンチ前に全選手を集合させた。 始めに新たなマネージャーとして、要(かなめ)が紹介された。要(かなめ)はペコリと頭を下げ、双子と聞いたメンバーたちは驚いた。「…

西島野球部の伝統|リミット 8話 

大きく振りかぶった一奥(いちおく)が右足を上げた時だった。バッテリーは、仟(かしら)の動きを見て同時に驚いた。(一本足打法!)(マズイ!一奥(いちおく)と完璧にシンクロされた。球種は予告済み……) カキーーン! ボン…… 快音を残した打球は、静かな夜に鈍い…

バイト初日から大騒動|no name 4話

明くる日。午前中の講義を終えて家に帰ると、ベットへ横になった途端に寝てしまった。ハッと目が覚めてスマホを見ると、時間は午後五時だった。 良かった。寝過ごすところだった。ヒロムは六時頃って言ってた……バイト行かなきゃ。 急いで着替えて1階へ下り…

名無しバントの秘密|no name 3話

スタジオreadyから歩く事20分。商店街を抜けて裏路地をクネクネ曲がると、赤提灯が二つぶら下がる日本食の出そうなお店に着いた。 築30年くらい?引き戸の上にある横長木製の看板には、英語でburstと書いてある。凄いギャップだね…と思っていると、レイを先…

名無しのバンド|no name 2話

大学へ入学した私は、何かが変わる事を期待していた。早苗に負けないようにと思い、あらゆるサークルを回ってみた。そんな日々が続いてあっという間に三ヵ月が過ぎたけど、私は相変わらずだった。「はぁ~」 やりたい事は見つからない……私も、何かに夢中にな…

面白い小説を書く二つの方法とは?

ここ数年、小説やライトノベルから漫画化やアニメ化する作品が増えました。小説家になろうやエブリスタなど、無料で気軽に投稿できるサイトが充実しているからだと思います。そして、これらのサイトは読む側のユーザーも無料で利用できます。つまりは読み放…

平凡少女とネクラの少年|no name 1話

「進学はわかったが、しっかり考えるんだぞ?」 「わかりました……先生、失礼します」 職員室から廊下に出ると、すぐにため息が出た。 季節は12月。高校三年の放課後に進路で呼び出されるのは、クラスで私だけだった。 やりたいことなんて毎回毎回言われても…

謎の少女|リミット 7話

(ストレート!ど真ん中だと!?ナメるなぁ!) カキーン!「あ、あれ?」 打たれた一奥(いちおく)は、驚きながら振り返り、打球を目で追った。高々とセンターに上がった打球は、バックスクリーンへ一直線に向かってる。 フェンスに背中を付けたセンターがボー…