平凡少女とネクラの少年

「進学はわかったが、しっかり考えるんだぞ?」 「わかりました……先生、失礼します」 職員室から廊下に出ると、すぐにため息が出た。 季節は12月。高校三年の放課後に進路で呼び出されるのは、クラスで私だけだった。 やりたいことなんて毎回毎回言われても…

リミット7話 エースのプライド

四月某日。私立西島(せいとう)高等学校は入学式を迎えた。青空の下、散り始めた桜の花びらが暖かい風に舞っている。 入学式を終えた一奥(いちおく)は、あくびを繰り返しながら遠矢(とうや)と体育館を出た。 二人は紺のブレザーを身にまとい、入学生の列に流…

一万時間の法則を考えると、納得できるけど途方もない感じも受けるよね?

最近になって一万時間の法則という言葉を耳にした。この意味は、何でも一万時間費やせば世界レベルの技術を修得できるというもの。石の上にも三年と言いますが、一万時間は一年で24時間使っても届きません。これは現実的ではないので、一日二時間にしてみま…

リミット6話 限界に挑戦

一奥(いちおく)と周りにいる野球部員たちがホーム方向へ振り返る。「今から私と勝負よ。あなたが勝ったら……」「合格にしてくれるのか?」 一奥は野球部員たちをかき分け、嬉しそうに前へ出た。「考えてあげる……」「なんだよそれ」 残念そうに言いながらも、…

リミット5話 自信と覚悟

「ん?監督、上です上~!」 大の字で天を仰いでいた杉浦(すぎうら)の目が、一奥の投げたボールを捉えた。(上ですと?)「ハッ!」 木村(きむら)監督がボールを目で捉えた時、すでにボールは頭のすぐ上を通過しようとしていた。 タイミングは完全に外されたが…

リミット4話 騙し合い

「そうかもな。ベンチにいる時とは別人みたいだし」「嬉しいですなぁ。私はこれでも、草野球では現役の四番打者ですから」 一奥(いちおく)はニヤリと微笑み、ボールをグローブにパンと当てた。「遠矢(とうや)!球種を増やすぜ」「そう来ると思ったよ。なんで…

BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONSが面白くない?やはり難しい二世代アニメ。

大人気のNARUTOが終わり、息子の話であるBORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONSを視聴しました。まぁ、僕はナルト終了で週刊少年ジャンプを卒業してしまったのだけど。ハンターハンターやワールドトリガーも最速で読んでいたけど、何よりナルトが楽しみだ…

リミット3話 セレクション終了。そして……

紀香(のりか)の視線がマウンドの一奥(いちおく)にそそがれる。彼女は冷たく直感した。この勝負、バッテリーの勝ちね……と。 そして、投じられた三球目が予告通りインハイを襲う。ニヤリと笑ったバッターの杉浦は、「もらったぁ!」と強振した。 バシィ!「な…